荒吐刀弥。15歳。
ユルくてマイペースなお人好し。
浪漫の求道者。異能なし、格闘技術付け焼刃。
そんな感じ。
バケモノじみた異能持ちの中で生き残るための唯一の武器は
よく判らない古武術“八骸”。
なんとかなる、を座右の銘に卒業まで生き延びることができるか。的な。
八骸はたがみよしひさ先生の「ファイター」からの翻案です。
<八骸>
刀や槍、弓や火縄銃で戦う戦国時代。その中で、鎧を着込んだ相手を素手で屠る武術として開発されたのが八骸です。
起源は定かではありませんが、戦国時代の武田氏に仕えた忍者が生み出したとも、真田幸村の配下、真田忍軍のものが生み出したとも言われています。
相手の死角を衝く俊敏な動きで翻弄、そして必殺の一撃を狙うという戦い方で、観察と間断無い移動を重視します。
現代では伝承者はほとんどおらず、現在では数えるほどの人間しか八骸を知らないようです。
八骸の中でも軽快な動きを主とする土雷(とらい)八骸、重い打撃を放つ風水(ふすい)八骸といった二つの流派に分かれており、他にも八骸法、覇宗拳というように名前を変えて伝承され、独自の奥義を生み出した流派も存在します。
土雷八骸には八つの奥義、その八種の応用、八種の変化。加えて八つの必殺技を持つ六五六種類の技が存在するとされますが、必殺技については現在は失伝しています。
</八骸>
荒吐の親父が刀弥に仕込んだ天江八骸は、更に細々と伝わってきたその亜流の一つ。源流の技を取捨選択して再編した技に、二十八宿の名を冠しているのが特徴です。
一段階上の技として、四象(ししょう)、三垣(さんえん)。
最終奥義として“天”という技がある、との事ですが未だ伝授されてはいません。
(注:天江八骸は、風水/土雷がそれぞれ八卦由来のネーミングと推測したので、空いてる卦を組み合わせてでっち上げた望月のオリジナルです。)