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【RTT2】Operation AFTERNOON TEA【Ep.00】

軍法会議

私と部下は、地球連合軍月面基地であるルナベース6の一室にいた
ここで私たちの軍法会議が行われた。
命令に背き、バイド兵器廃絶を訴える市民団体への攻撃を拒否したためだ。
会議の議長が何故命令に従わなかったのかと訊いてきた。私はこう答えた。

『民主主義の軍隊は、民衆を護るべき立場にある筈です。
 自国民に銃を向けるなど、たとえ抗命罪に問われようと従う事はできません。自分の行いに後悔などしておりません。
 今、この場に立っているのは、寧ろ非人道的な命令を発した上官であるべきだと思うのですけれど?』

私と部下は、命令違反の罪で有罪となり、処刑を言い渡された。
内心、訓戒程度では済まないとは思っていた。更迭、降格までは覚悟していたが、処刑と聞いて耳を疑った。
──少し言い過ぎたか。否、処刑になるのであれば、もう少し言っておくべきだった。
私たちは、月面の別のクレーターにある収容所に護送されることとなった。

しかし護送中、部下達が呼応して警備兵に襲い掛かり、乗っていた月面走行車両を乗っ取った。
そのまま宇宙港に向かい、発信準備をしている輸送艦を見つけた。
私は部下に輸送機に隠れるよう命じたが、事態が好転しないと悟り、輸送機と艦載機数機を奪って基地から脱走した。

不本意ながら、我々は逃亡の旅をすることとなった。今後はその足跡を残すため、航海日誌を残すこととする。

M.C.0074,10,29
元特別連隊隊長
真銀堂 透流 大佐

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